7月 23

Le Corbusier@Roppongi

 おくればせながら、六本木ヒルズの森美術館でやっている「ル・コルビュジエ展:建築とアート、その創造の軌跡」に行ってきますた。そもそも自分は建築「展」じたいに懐疑的というか、いくら体験型の展示があろうとも、建築は実際に建てられている現地に足を踏み入れてナンボだと思っているので、建築的な関心は満たされなかったけれども、ル・コルビュジェその人(の思想と表現)に総合的に触れるには良いプログラムだと思った。
 
 コルビュジェの絵画の色遣いには驚嘆。「コルビュジェは何よりもまず、芸術家である」、たしかに。家具や彫刻やコルビュジェの制作現場の痕跡を、拡散的に展示することによって、「コルビュジェとは○○である」という一義的な定義を拒むような、観る者の読み込みなしには何も残らないような、そういうチャレンジングなプログラムでした。コルビュジェの建築と思想が元から好きな人にとってはたまらないと思う。どこまで自意識過剰でポップな親父なんだろう。ちなみに、解説ビデオをじっくり観るのがオススメ。一人で行くのを推奨。

 ほかに最近観たのだと、写真家のグレゴリー・コルベール展@ノマディック美術館(お台場)は、正直、物足りなかった。というか、自分に合わなかった。映像作品も含めて、national geographic的退屈さを感じてしまった。それは、神話の予定調和的世界に対する退屈さ。美しすぎるがゆえにつまらない。単純に言えば、ノイズや屈折が(自分にとって)足りない、ということだろうか。世界の秩序が調和する瞬間の奇跡ではなく、世界の秩序がほどけてしまう瞬間の残酷さ、あるいは世界の秩序がねじれてしまう瞬間の滑稽さ、に自分は興味があるのだろう。きっとまだ若いから。もっとも、その調和的世界こそが、コルベールが撮れた奇跡に近い瞬間なんだ、というのはわかるのだが。

 あとは、21_21 DESIGN SIGHT@六本木ミッドタウンのチョコレート展も観てきたが、うむむ、見事に予想の範囲内。チョコレートの物質性を、お菓子自体の文脈からはぎおとして、ミニマムな愛を加えて、チョコレートだけどチョコレートじゃない、おとぎ話のような、でもあくまでミニマムな想像力と作品を展示してあった。「認識を肥やす」には最適の教材だし、幸せな気持ちになれたりするのだが、なにか動揺を引き起こすような、暴力的で切り裂く要素は見あたらなかった。それが物足りなかった。もちろん、プロダクトデザインとは、もともとそういうものなのだろうが。安藤忠雄建築は個人的にそろそろ‥

 今シーズンの個人的な本命、「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」@MOMATは今週中に行こうと思う。


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