7月 17

twin birds

 東京はつねに再開発されている。東京の中心部にぽっかりと口をあけて鎮座する空洞、皇居がなくならないかぎり、なにが変わろうとも、東京は東京であり続けるのだと思う。これからもラディカルに姿を変えていくだろうし、変えていってほしい。

 幸せ、はそれ自体では存在しない。満ち足りない状態が満たされる、その差異の運動が、「幸せ」というつかのまの錯覚をおこす。

 おなじように、たのしみ(excitement)は、それ自体としてあるわけじゃない。知らなかったことを知る、経験できなかったことを経験できる、つまり現状プラスアルファの「プラスアルファ」という一時的な運動(動き)に価値が生まれる。だから東京は飽きられないように、つねにその姿を変えていくと思う。たのしみそれ自体は存在しない。驚き(サプライズ)がexcitementの源泉だ。

 最近では六本木にミッドタウンができた。正直、「またか」というような、既視感(デジャヴュ感)をおこした。だって他のテナントビルと似すぎなんだもん。六本木ヒルズでも、表参道ヒルズでも、どのビルでも一緒だなぁという満腹感。入っているテナントショップに大差はないし。建築をみる楽しみしか残されていないかんじ。

 刺激的で独創的な東京の再開発が求められているのだと思う。飽和したファッションの文法に頼るのではなく、あるいはアートをお決まりのやり方で利用するのではなく、おざなりに外資系ホテルをもってくるでもなく、なにか完全な驚きをもたらすような、そんな再開発はできないだろうか。もちろん、再開発プロジェクトには巨大な資金がひつようだから、似たり寄ったりになるのはわかる。でも、お金かけなくったって良いんだよ。たとえば同じファッションなら、ボロボロのビルでいいから、1階から20階まで全部古着屋で、世界各国の洋服が揃っているだとか、そういう奇妙な価値を提供してほしい。

 ミッドタウンは、そこが商業地であると同時にりっぱな街(タウン)でもある、という驚きは与えてくれた(下の写真)。だってミッドタウンの地下は東急ストアだしね。なんて「東急」がこんなところに顔を出しているんだか。美術(国立新美術館)と同時に、デザイン(21_21 design sight)それ自体をていねいにあつかうやり方にも好感がもてた。でも、まったくあらたな文法を誰か考えてくれないかなぁ。東京の中心には偉大なる空洞、皇居がひかえているんだから、どんなことをやっても大丈夫だって!

Tokyo Midtown as a town


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