5月 19

 変な鳥男が「バーカ」と挑発するでもなく挑発している2chのアスキーアートを見たことがありますか。なんか胸くそ悪くてざらざらと印象に残る、でも結局「どうでもいいや」と思ってしまう、あの不思議な鳥男のことです。このイコンはどこから出てきたんだろうなぁ?…と、日夜一睡もできない苦渋の日々を送っていて、ブログの更新が数ヶ月間滞ってしまったわけですが、ついに元ネタと思われるものを見つけました。スッキリした!今日からブログを再開できる!それはなんと、1917年にアメリカで生を授かり、1943年にVogue(ヴォーグ)に登場して以来、今なお世界を驚かせ続けるファッション写真の巨匠、Irving Penn(アーヴィング・ペン)のとある作品に由来していたのです


1950年頃に「民族」をドキュメンタリー的に撮ったシリーズより

 右上に注目。やや腰の落としが足りない気もしますが、現代なら「盗作」疑惑に巻き込まれるだけの資質を備えてますよね。いやぁ、人間が産み落とすイメージって年代や地域を問わずいつも類似していて本当に奥深いですねぇ…と、さて。本題はここから。このアーヴィング・ペンという写真家の写真は本当に素晴らしい。恐るべき審美眼。ファインアート的・厳粛な素養と、消費社会の最先端にて記号に戯れる軽やかさが、本人の中でいつももみ合って格闘している(ように自分には見える)フォトグラファーです。知らない人に、ぜひとも知ってもらいたい。だから、手持ちのライブラリーからいくつか写真を紹介してみますよ。

 日本語の情報はここ以外にあまりないみたいなので、英語版のWikipediaをかいつまんで訳してみる。


この完璧な写真はありえない

 アーヴィング・ペンはフィラデルフィア美術大学でアレクセイ・ブロドビッチに師事し、1938年に大学を卒業。写真家としてのキャリアが花ひらくにつれて、第二次世界大戦後の世界にマッチしたフェミニンでグラマーな写真で知られるようになる。ペンは長年ファッション誌のヴォーグで働いていた。シンプルなグレーや白色の背景の前にして被写体をポージングさせた、初期の写真家のひとりだ。他の写真家たちよりもシンプルであることを巧みに活用したのだ。


ここまでディティールに命を吹き込むことの恐ろしさ

 彼のスタジオは部屋の隅に垂直な背景幕が垂れているだけの質素なものだった。この厳粛で他に類をみない空間にモデルを立たせることによって、ペンはポートレートにかつてないほどのドラマ性を持ち込んだ。鑑賞者の視線は、モデルそのもの、あるいはモデルが表現する世界にフォーカスされざるをえなかった。彼が撮った多くの写真で、モデルは部屋の隅にくぎづけになっている。


記号に回収されない裸体の「重み」を撮らせたら、世界屈指だと思う

 ペンはポートレート写真を撮る際に窓から差し込む自然光を多用した。先住民を撮るためニューギニアなどに旅したとき、いつも移動式のスタジオを作っていた。それはスカイライトが北側を向いているスタジオで、印象的な作品が数多く生まれた。セレブたちのポートレートを撮るときだって同じだった。いつでも被写体は十分に着飾っていて、自然光が差し込んでいて、存在感を主張しない背景幕の前でとっておきのポーズを作っていたのだ。


当時の「文化人類学」的なまなざしよりもはるか先を行っていた。と思う。


300ページの民族誌よりも雄弁に語るかもしれない

 というわけで、質の低い笑えないネタに、巨匠の偉大なる写真を組み合わせてしまいましたが、ぼちぼちマイペースで更新していきますので、これからも何卒よろしくおながい申し上げます。


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