2月 01

・結論から言えば、dlitさんの”「生きる意味」をかけて「科学的事実という土俵」で戦いを挑んでくる相手に対して、その「生きる意味」を傷つけずに科学的事実における批判だけを行い対抗する上手い方法について、もしアイディアがあるのであれば、ぜひ今後のエントリで広く発信していただければと思います。”というコメントを真摯に受け止めたいと思います。具体的事例(言説)を参照しながら、その範囲内で上記の内容に関連した提言を行うときを除いて、今後、疑似科学批判問題に関する言及は控えたいと思います。現時点では、まだ整理がついていない部分がありますので。

・当初エントリを立ち上げたきっかけは、黒影さんの「科学のモノサシ」論を読み、本当にそうだろうか?と疑問を感じたからです。疑似科学批判者は「科学のモノサシ」に則っているだけではなくそれ以外のモノサシ(政治的・道徳的なモノサシ)をも振り回している、疑似科学批判は純粋に科学の問題ではない、と。黒影さんが”私が疑似科学ウォッチ系の記事でよく「トンデモさん」という言葉を使い、批評対象に対し嘲笑を浴びせたこともあると全面的に認めた上で、だ。こういう部分に反発する人が多いことも知っているし、反発してコメント欄に突撃してきた人が過去に何名もいることも把握している。だからこの引用部の批判については全てきちんと受け止める”(参照)とおっしゃってくださったので、当初のエントリの目的は果たせたと考えています。

・単に人をバカにしたいだけなんじゃないか?と思うような「非合理批判者」(参照;コメント欄のid:lets_skepticさんの投稿)=自分の優秀さを確認するために疑似科学批判を行う人たちの存在を、血液型性格論に関連して、身近に嫌と言うほど見てきました。疑いなく、はてな界隈にも確認することができるでしょう(だから初回の記事にブックマークが集まったのだと思います)。

・しかし、私の記事の批判対象が明確でなく、ステレオタイプに「疑似科学批判者」を描いてしまった点については謝罪します。”おそらくそういう問題について気を使っている人々はやはりGenさんのエントリを読むともやもやっとさせられたと思いますよ。”というdlitさんの指摘をきちんと受け止めます。私があのような書き方をすることによって、「なんか知らないけど疑似科学批判をするやつらって偉そうで攻撃的なやつが多いんだな。あまり信用できなさそう」と思い込んでしまう人が出てくるかもしれないリスクはたしかに存在します。”頼むから[引用註:疑似科学批判者=傲慢というステレオタイプな]藁人形作りのアシストはやめて”というdlitさんの批判を真剣に受け止めたいと思います。

・ニセ科学議論をすべて追いかけていないと発言してはいけない、素朴な「気づき」を漏らしてはいけない、というのは酷な話だと思います。私は初回のエントリを立ち上げたことを後悔していないし、まったく無意味だったとも感じていません。(私を含め)専門的な議論を追っていない一般の市民が感じた疑問を素朴に恥を晒しながら表現することによって、科学自体が得るものもあると思うからです。たとえばそれは、科学技術社会論(STS)の文脈で言われているような、「社会的合理性」(参照)の問題が絡んでくるからです。

・もちろん、今回の件に関しては、私がニセ科学批判の議論をすべて追いかけてはいなかったために、そして具体性を欠いたレベルで議論をはじめてしまったために、(生産性を低下させる)軋轢を生んだことを認め、その点については謝罪します。dlitさんの”そういう議論[引用註:科学的合理性以外に配慮した疑似科学批判の議論]もあるということをもっときちんと広めることが必要である、という点では考えされられる指摘だと思います。”というコメントを踏まえ、ニセ科学議論の最先端をわかりやすくFAQ化したテンプレないしWikiを広めていきたいと思います。私自身も再度勉強し直します。以後のスタンスについては、冒頭に書いた通りです。

・以上です。


1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (1 votes, average: 3.00 out of 5)
Loading...Loading...
6,163 views | add to hatena hatena.comment 1 users add to del.icio.us 0 user add to livedoor.clip 0 user |  http://plaisir.genxx.com/wp-trackback.php?p=184



Amazon Related Search

6 Responses to “いろいろと応答します”

  1. PSJ渋谷研究所X Says:

    感謝を込めて:「ニセ科学を巡って語ること」に関するリンク集…

    まとまった応答にはなっていませんが、関連エントリのリンク集としてでもご利用いただければ幸いです。 (more…)

  2. dlit Says:

    こんにちは。
    色々真摯に検討していただき、議論にも付き合っていただいてありがとうございます。

    何かGenさんにはかなり恐縮してもらっているようで、それで僕の方も恐縮しているのですが、僕は別にGenさんのエントリに怒りを覚えたからあの記事を書いたわけではありません。そのような基準であれば、もっと言いたいことがあるエントリなどネット上には数多く存在します。
    もうコメント欄のやりとりでお気付きだとはわかっているのですが、lets_skepticさんにもちょうど返事を書いたので、それを引用して念のために書いておくと、
    「Genさんの記事は重要な指摘も含んでいると考えていますので、それが疑似/ニセ科学提唱者側の巧妙なネガティブキャンペーンに使われるのも怖いですし、普段なんとなく「なんか科学とか言ってる人たちって偉そうでむかつく」などと思っている人々の溜飲を下げたというだけで終わるのはもったいないな、という思いもありました」
    からなのですよね。どちらかというと、動機は心配というか、懸念というか。
    こういう一種独特な論陣の張り方については、もしこれからGenさんがニセ科学批判の議論に多く触れることになれば、なぜそこまで神経質になるのか分かってもらえると思います。

    これは結果論になってしまいますが、Genさんの
    「自分の優秀さを確認するために疑似科学批判を行う人たちの存在を、血液型性格論に関連して、身近に嫌と言うほど見てきました。」
    という一文を読んで、僕はGenさんがどういう思いで元のエントリをお書きになったのか、かなり腑に落ちました。なぜなら、「血液型性格判断」という領域を指定してもらえるだけで、その議論に普段触れている身からすると、そこにどういうタイプの人たちが絡んできて、どういう問題が発生するのか具体的に想像できるからです。
    というわけで、具体例を明確に挙げなくても、具体的な背景や、文脈を少し書き添えてもらえるだけで、読む側としては大分助かるなあ、と思いました。

    最後に、これももうpoohさんなどとやりとりをされてわかっていると思いますが、疑似/ニセ科学批判に関わっている方々には、「職業が科学者ではない」人も多く含まれます。僕も自然科学の研究者ではありませんしね。そういう色々な視点や問題意識を持った方々が絡むからこそ、現在のニセ科学批判には厚みが加わっていると個人的には思いますので、Genさんがこれから、Genさん自身の視点、問題意識、その科学に関わった経験から提言されるのを楽しみにしています。

  3. Gen Says:

    dlitさん

    >「Genさんの記事は重要な指摘も含んでいると考えていますので、それが疑似/ニセ科学提唱者側の巧妙なネガティブキャンペーンに使われるのも怖いですし

    このあたりへの配慮が足りなかったと反省しています。
    とにかく、色々と考える契機を下さってありがとうございました。
    また機会があれば、よろしくお願い致します。

  4. newKamer Says:

     私は、「対象を限定しなかった」点以外には問題がなかったと思います。叩きに近づいた状況が発生しているところもあるように見られますが、Genさんにはこれに懲りずに、批判時の問題について語ってもらいたいと考えています。

     実際のところ、信奉者に対する批判者の心無い言動が、信奉者を信奉者側に押し留めてしまう力になっている場合というのは、非常に沢山あると考えています。

  5. Gen Says:

    newkamarさん、はじめまして。

    「叩きに近づいた状況」に関しては、まったく意に介していませんので、ご心配なさらないでください。むしろニヤニヤしてしまいました。これからも、具体的な状況にて、折りを見ながら発信していこうと考えています。

  6. 通りすがり Says:

    こんにちは。はじめまして。
    一連の記事、今更ながら大変興味深く拝見させて頂きました。
    疑似科学批判の批判をされる姿勢には、自己を省みる謙虚さと冷静さが伺え、とても良い視点だと感心させられました。

    ただ、一つだけ思うのは「疑似科学批判」が相手の人間性を否定するのは、相手を説得する為ではなく、第三者に向けて「あいつらバカだなあ(だから真似しないでね)」というプロパガンダ的な意味合いが強いのでは?という事です。

    情報戦という観点から見ると、後手に回る「疑似科学批判」側が取れる戦略はそれほど多くはありません。水伝や、ゲーム脳のような権威を備えた疑似科学であればなおの事です。批判側だけが清廉潔白であろうというのは、志としては立派ですが、本当にそれで疑似科学の蔓延を食い止められるのかは疑問に感じます。

    人間性を否定する以外に批判側にどんな反撃の方法があったのか?それは疑似科学を防ぐにあたってより暴言よりも効果的なのか?このあたりがとても気になりました。

Leave a Reply