12月 20

DG
Ricoh GX100 / Omotesando / Tokyo.

 「人間は科学より宗教が好きだ」とは糸井重里の名言。でもこれって、あまりも当たり前すぎることですよね。当然すぎて、ことさら主張する必要もないくらいに。ところが、これが名言扱いされるということは、「理性的に考え論理的に思考するのが人間の当然の姿である」と信じている人がいるということ。今日は、「論理的思考は人間にとって不自然で異常な状態なんだよ」と再度主張したい。手短に。

 車の運転免許を更新したことがありますか。そこでは、たとえば「飲酒などの不注意から事故を起こして相手をひき殺してしまい、自責の念に絡め取られ、人生がめちゃくちゃになった男の話」を説教くさく語るビデオテープが、たいてい流されることになっている。その後、「飲酒運転で事故を起こす人は、日本全国で、15分に1人いるのです」みたいなデータが付加的に与えられる。「人生がめちゃくちゃになった物語」は、あくまで1事例のサンプルであって、科学的・論理的にはほとんど意味をもたない。他方、「日本全国で○○分に○○人」という情報は、母集団で事象(事故)が発生する頻度を確率的に教えてくれるのだから、科学的・論理的に思考する際に、ものすごく役立つデータだ。ところが、自分を含め多くの人は、「人生がめちゃくちゃになった物語」は心に染みてよく記憶できるけれども、「日本全国で○○分に○○人」という情報はメモしなければすぐに忘れてしまう。

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12月 19

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Ricoh GX100 / Akasaka / Tokyo.

 あらかじめ言い訳しておきますが、ここで取り上げた本は、どれもまだ自分で読んでいません。だから書評も綴れません。でも、「これは読んどけや」というメタ情報を、リアル/ネットを問わず見聞した経緯があるものばかりを取り上げています。要は自分のためのリストなんですが、せっかく作ったので、ついでにBlogに載せてみますた。誰かにとって何かのきっかけになればと。

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12月 18

christmas2007#18

Ricoh GX100 / Shibuya / Tokyo.

 1週間前くらいに決定した話だけれども、それほど注目をあびていないように思われるので、あえて記事をおこしてみる。「総務省、青少年の携帯・PHS利用でフィルタリング機能を原則義務化」というニュース。ブラックリスト方式(腐ってるサイトへのアクセス禁止)はまぁいいとして、ホワイトリスト(認可されたサイト以外アクセス禁止)が適用されたら酷すぎるだろ。多様な情報に触れる中で、善悪やリスクを判断できるようになるスキルを獲得することも、青少年期の重要な課題だと個人的には思う。たとえ時間がかかるとしても、まどろっこしいとしても、そのスキルの獲得を支援できるような教育体制を構築することを放棄すべきではない。「悪」的な情報に、まったく触れないのと、触れる中で耐性ができるのは、根本的に違うこと。情報潔癖性を量産して、どうしようというのか。とくに、携帯は、子供がインターネットの世界に触れる最も重要なインターフェースになりつつあるのだし。

 いかなる善意からの目的があるとしても、「ダメなものを禁止する」という消極的な自由の制限ではなく、「あらかじめ許されたものしか与えない」という積極的な自由の制限には、全力で反対したい。それってスターリン的な共産主義じゃないですか。言論の統制、情報閲覧の統制、アクセスの統制は絶対に積極的に行うべきものではない。話は少し変わるけれども、「ホロコーストの存在を否定するような発言自体が違法」というヨーロッパの法律も廃止すべきだと個人的には考えている。それはいわば、積極的な自由の制限。法律で発言自体を禁止すべきではない。個別の発言に対して誰かが訴訟を起こして、その人に社会的制裁を加えるという、消極的な自由の制限ならば良いのだけれども。言論の自由の制限は、フィードバック回路を通して消極的に行うべき。

 人間(ホワイトリストを作る「大人」)はつねに可謬的だし、時代状況によって善悪や「真実」の境界線は揺らぐし、なによりもすべての対象(サイト)を確認することはできない。だから、あらかじめ認可したものしか閲覧させないホワイトリストを適用して、青少年の可能性を制限すると、あまりに失うものが大きいのではないか。ふと、「資本主義はなぜ強靱であったか。社会主義はなぜ無効になったか」という美しい論文を想起した(ぜひ読んでみてください)。資本主義がブラックリスト的であるとすれば、社会主義はホワイトリスト的だ。まぁ、とにかく、ホワイトリストを適用するかブラックリストを適用するかは各キャリアの判断に委ねられているようなので、継続的に動向をチェックしていきたいですね。もしあなたが親で、ホワイトリストの適用に同意するならば、人間として腐っていると思いますよ。そこまで制限して、情けない「安全」を与えて、どうするのさ。みなさんはどう思いますか?

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12月 17

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Haneda / Tokyo.

 暴論を承知で、中国雑感。個人的な少数のサンプルがソースになってしまうので、与太話として。中国の若いエリート層(一流大学に行っていたり米国留学している層)は、共産党の一党独裁体制をかなり肯定的に見ている。いわく、「これだけの人間が国内にいて、まともな教育を受けていない近視眼的な人たちも腐るほどいて、もし平等な民主選挙なんか行ったら、この国を束ねてコントロールできると思いますか?」というわけ。

 また、中国の若いエリート層で、反日感情を抱えている者はほとんどいないという。もちろん、彼(女)らが親日感情を抱えているわけでもないのだが、日本は、アメリカより重要性が劣るただの競争相手かつ戦略パートナーとして、特別な感情をはさまず淡々と認識されている(争うべき時は争う、「使えそう」なときは協力する)。だから、エリート層を相手にするかぎり、「理解しあう」とか「歴史責任」とか「謝罪と賠償」とかはあくまでレトリック(交渉の戦略的カード)であって、どうでもいい 1) もちろん、人文社会科学的、あるいは一人の人間としては「声を聴く」必要があるだろうけれど、政治的には「マジになるなよ」ということ。。「日中歴史の共有」などのグダグダよりも、いかに戦略的に上手に駆け引きできるかがポイント。中国が日本からなんとかして引き出したいのは、お金(資本)じゃない(中国は腐るほど資本を貯め込んでいる)。それはおそらく技術、特に環境技術。とにかく、「理解しあう」のではなく、理解しなくとも「他者といる技法」が大事。それは、経済的な競争/協力関係をますます深めていくということ。

 おそらく、エリート層が政策的な意志決定を牛耳れる確率の高い「共産党一党独裁体制」が持続する方が、中国は、日本にとって取り組みやすい相手になる。中国の人民には反日感情が根強く、共産党はこれをどうコントロールしようか四苦八苦しており、ある意味、日本と中国人民との間で緩衝材の役割を果たしている。「共産党一党独裁体制」の場合、中国政府は、国民感情を(ある程度)無視して、経済的メリットと引き替えに日中の友好関係を構築できる。でも、もし中国に(世論の影響をまともに受ける)真の民主主義政権が誕生したら、日本にとってはとてつもない恐怖となるのだと思う。おそらく、中国の民主化が徹底されたそのとき、日本は大きな苦境に立たされる。あと、中国のエリート層は本当に頭が良くて、末恐ろしいですな。自分もついに中国語を勉強しはじめました。もちろん、自分の利益のために。まぁ、与太話なので、あくまでそのつもりで。

References   [ + ]

1. もちろん、人文社会科学的、あるいは一人の人間としては「声を聴く」必要があるだろうけれど、政治的には「マジになるなよ」ということ。
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12月 17

 LeBaron de Parisについて書いたので、そこで触れたSerge Gainsbourg(セルジュ・ゲンズブール)という愛すべきフランス親父についてもちょっと記述しておきます。Serge Gainsbourg(1928年4月2日 – 1991年3月2日)はフランスの作曲家、作詞家、歌手、映画監督、俳優で、両親は帝政ロシア出身のユダヤ人で、パリ生まれ。1958年にデビューして以来、反体制的な作風で人気を博し、1960年代の後半から1970年代にかけて、フランスのポピュラー音楽において中心的な役割を果たした。メタファーを駆使して、ときには露骨に、性的な内容を語った歌詞が多い。俳優・歌手のジェーン・バーキンは3人目の妻であり、現在はサルトルやボードレールらも眠るモンパルナス墓地に埋葬されている(参照)。

 まぁ能書きや素敵な小話はWikipediaを読んでもらえばいいんですが、とにかくこの親父はパンクで格好良い。ルックスというよりも、生き方が。「コンプレックスを逆手にとってそれを魅力にしている」とカヒミ・カリィが評してますが、なんていうのかなぁ、現在の日本でいえば、自信にあふれてしまったリリー・フランキーという感じ?(ちがうか)。とにかく、当時としては、ものすごく先鋭的にさまざまなジャンルを取り入れた音楽を構築した「開かれた」人だったわけです。フランス文化を追っかけるとかならずぶつかる親父。ちなみに映画監督のゴダールとは女優のアンナ・カリーナでつながっている。そのゲンズブールの中で自分が一番好きなのが、”Gainsbourg Percussions”というアルバム。「ビートのプレイボーイ」という名に恥じない、凄いアルバム。パーカッション好きにはたまらんですよ。うんちくはこれくらいにして、あとはYoutube貼り付け。

これは”Gainsbourg Percussions”のなかの1曲。こんな感じ。

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12月 16

 東京で一番「パリっぽい」場所、おそらく。行こう行こうと思いつつ、まだ行っていない青山にあるラウンジ(風営法上ラウンジで届けてあるけど、踊る場所もありクラブとのあいのこ)、ル・バロン(東京都港区南青山3-8-40 青山センタービルB1F)。パリに同名のLeBaronというラウンジがあり、これは2004年にオープンしたけれども、その日本版で、昨年11月にオープンした。携帯電話”talby”でおなじみのMarc Newsonや、グラフィックアーティストの先駆者といえるAndreが噛んでいる(参照)。フロア面積は約145平方メートルで、客席数はラウンジ=40席、VIPシート=48席という。端的にいえば、たとえばSerge Gainsbourgに代表されるような、ワインレッドで染まったアダルトでエロちっくでアンダーグラウンドなパリを東京で体現しようとした場所(実際にル・バロンのオープニングパーティーはSerge Gainsbourg Nightだった)。エントランスフィーは2500円。雰囲気はこんな感じ

 ここを経営しているのが恵藤憲二というお方。アパレル会社、MARK-STYLER(マークスタイラー)グループを率いていることで有名で、たとえば“HAN AND SOON”や、フランスで有名なセレクトショップ“L’ECLAIREUR”の日本版などを経営している。とにかく、六本木的なアメリカナイズされたナイトライフではなく、フランス=ヨーロッパ的なナイトライフを味わってみたい方は、ぜひのぞいてみてください。ファッション誌でもかなり煽っていて、ここをヨーロッパ的なファッション&エレクトロミュージックの先鋭的な発信地にしたいという野望はひしひしと伝わってきますね。

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