9月 26

his night
Ricoh GX100 / Takeshiba / Tokyo.

 14:40に追記。自分の戒めのために、いくつかのコピペ中心のメモを。誰もが、ゆるやかに朽ちてゆく社会、日本を悲観する。旧安倍政権への過剰なまでのバッシングの根底には、日本の先行きへの悲観的な倦怠感があったのだと思う。でも、誰かが日本悲観論を語るとき、ある種の違和感を感じざるをえなかった。その違和の正体はいったい何なんだろう、とずっと考えていた。以下、引用部の強調は引用者。

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9月 21

Bar
Ricoh GX100 / Daikanyama / Tokyo

 クラブの政治学。クラブに行くのが大好きだ。可愛い女の子のなまめかしい四肢にときめきを感じるからクラブが好きというよりも(もちろんそれが無いと言ったら嘘になるけど)、自分の音楽の趣味(Jazz, Funk, Soul, Hiphop, House)がクラブ寄りなので、よく通っている。ちなみに、クラブのイベント情報を集めたポータルサイトとしてはclubberiaが出色だけれども、今日は、クラブという場ではたらく力学について考えてみたい。

 クラブに人が引き寄せられる理由として、音楽・酒・踊り・濃縮感・コミュニティ・エロスの6要素があげられると思う。好きな音楽に耳を傾けながら、美味しいお酒にほろっと酔って、浮遊感に酔いしれながらステップを踏めば、数十メートルの小さな範囲にみんなの身体から発散される熱気が立ちこめていて、なじみの知人に偶然出会ったり見知らぬ他人と意気投合したりして、ときには男女の駆け引きがつかの間の甘美な果実を実らせてくれるし、少なくとも誰もが暗黙裡にその期待を滲ませている、といった具合に。

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9月 21

 これ。同じくMOMATでやっている「崩壊感覚」というプログラムを見たくて、竹橋へと足を運んだ。ところが、「崩壊感覚」が率直に言ってイマイチだった。冠されたタイトルがあまりに魅惑的で、胸を妄想でぱんぱんに膨らませていただけに、展示品のボリュームの少なさに、へなへなとなってしまった。コンセプト展は、質よりも何よりも、絶対的な量がある程度求められるのだと思う。拡散した展示作品に、統一された物語(「わかる!」という感覚)を投影するには、一定の「厚み」が必要だと感じる次第です、はい。アート展の価値を測定する際に「質」はしばしば評価の根拠となるけれども、「量」について、もっと注目がなされても良いと思う。

 で、せっかくならということで、メイン展示である平山さんの企画も観てきた。平山さんの展示スペースにはとにかくお歳を召された方が多くて、驚いてしまった(若者率5%くらい?)。ちなみに同じMOMATでブレッソンの時は若者率が50%を超えていた(tablogの「これは観たい」リストの登録件数を調べてみても、崩壊感覚は73人であるのに対して、平山さんのはたった8人)。平山さんは1930年生まれの日本画家で、日本美術界の重鎮であり、重鎮が引き起こす軽い憂鬱(ベタにまみれる憂鬱)に、実際観るかどうか悩んだのだけれども、行って良かった!というのが素直な感想。

 テレビ・スクリーンに映されたり、紙面にプリントされた平山さんの絵を見ると、「つまらない仏教画」「重鎮の憂鬱」を感じてしまうかもしれないし、実際に自分もそうだった。でもね、ナマで観ると、なにこのマチエール(物質性)の圧倒的リアリティ(笑)って感じで。平山さんは光を(白色ではなく)金色ベースで描くことが多いのだけれども、打ちひしがれるような陰影のコントロールがなされていると思った。ものの輪郭が溶けて消失してしまうかのような淡い色調に、霞むような黄金色の光が入射したかとおもえば、ポップと呼んで差し支えないほどの濃厚な色が、どーんとあらわれたりもする。飽きさせない。

 原爆体験だとか、仏教への帰依だとか、平和への祈りだとか、「風景画としての歴史記述」だとか、いろいろと既成の物語筋が喧伝されているわけだけれども、そんなのは夾雑物にすら思えて、絵の前にじっとしずかにただずんで、光の重層的な恍惚を味わっていた。あれは素敵な時間だった。量の厚みも申し分ないし、行ってみて良かった!若者ももっと観ようよ。笑 おすすめ!

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9月 15

DSC_1730
Nikon D40 / Ishikawa Prefecture

 一仕事終え、何気なくはてなブックマークをチェックしていると、『プラダを着た悪魔』のレヴューを通じて、「慣性のある生活」というサイトにたどり着いた。率直にいって良いレヴューだなと思った。打たれたのは「どんな女の子が好きか」という記事だけれども、それを含め他の記事も読ませていただいていると、自分が忘れかけていた感覚を垣間見たような気がして、背後から呼び止める声の幻聴に心が締め上げられ、悔しかった。

 学問の世界にいると、自分の有能さを誇示するために言葉を振り回す人間の多さに愕然とする。学問をやっている人間がそうでない人よりも知的だなんて事は金輪際これっぽっちも一欠片もないんじゃないかと思いかけている。もちろん自分の耳鳴りなのかもしれない。錯覚かもしれない。だけれども、論理も、概念も、あまりにしばしば誰かを打ち負かすために使われているような気がして、だったらごてごてに化粧した人文学的な大名行列からはしばらく身を引いて、データや実証でシンプルに他者に関わることができる、経済学的センスや思考を慈しんでいこうと思っていた。自分の人文学的な感性が鈍化しているとすれば、そして実際にしていると思うけれども、それが理由だった。

 言葉や論理は他人とつながるためにある。これは事実でも倫理でもなく、そうあって欲しいという自分の願いだし、そうでないような言葉とは関わりたくないという自分のわがままでもある。ふたりの語りが結節して、止揚を感じたら、ほんとうに嬉しいし、その止揚のためだけには泣いても歩を進めることができる。誰かの声に耳を傾けるとき、その人から、そう語らざるを得ない何かみたいなものが、少しでいいから溢れだして欲しいし、それがない有能さの誇示としての言葉は、空回りした選挙演説の無限に繰り返されるリピート・テープのようなものに思われて、うんざりしてしまう。

 思想家の名前なんて出すなよ。誰かの概念を使うなら、それを咀嚼して組み替えてしゃべってくれよ。おまえがどう思ってるか聴きたいんだよ!切実に、切実に、聴きたいんだよ。東浩紀とか斉藤環とか北田暁大とかいろんな名前を振りかざして、こっちの抜き差しならない問いかけのボールに、「それはあの人のこういう問題意識に似ていますね」とかスカしたファールばっかり打つやつ!フェアグラウンドに打ってくれよ、お願いだから。そしたらどこまででも追いかけるから。おまえの言葉が、おまえの考えが、聴きたいんだよ。 ‥もちろん、自分の話を聞いてくれるだけで、幸せなのは、一片の真実だけれども。 あー、10時起きだった。おやすみなさい。

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9月 14

 セレクトショップの歴史など知らない素人の自分にとって、この図は面白かった。メモメモ。時代とともに進化するセレクトショップの行方 より。via:hatena bookmark.

 自分も含め、ファッションにそれほどお金をかけない層は、「時代性の提案としてセレクトでエッジを効かせながらも、その間をつなぐ役割としてオリジナリティのある商品を開発しショップの世界観を創る」(前リンク先より)ようなセレクトショップに行き、オリジナル品を中心に組み合わせていくんだろうなぁ。

 なお、同レポートは、セレクトショップの魅力(価値)の源泉として、下の図の3要素をあげている。トレンドという要素と、エッジ(先鋭的イメージ)という要素を分けて考える必要がある点は見落としていた。以前書いた、「国内アパレル企業のトレンドフォロー品」は、ただトレンドに乗るだけじゃなくて、トレンドをうまく掬い上げてオリジナリティを出していかなきゃならない。だからこそ、前に書いたように

国内アパレル企業が、ブランドが生み出したトレンドを模倣する過程で、さまざまな亜種(ヴァリエーション)が生まれる。だから、比較的、多様なデザインが店頭にならぶ。その組み合わせ方でオリジナリティを出す(亜種のデザインは豊かなので、ある意味、ブランド品を身につけるよりも、オシャレの自由度は高い=だからこそ難しい)。

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9月 13

 インフレの統計数値と生活実感がかみ合わない理由。つまり、インフレはまだら状に進行している、と。嗜好品の物価down、生活必需品の物価up。以下、abstractionをメモ。(PDF)低所得者層を苦しめる物価の二極化 – 第一生命経済研究所より。

○ 日本経済は年明け以降、コアCPIの前年比がマイナスを続けているが、物価が下がっていると感じる消費者は必ずしも多くない。今回のCPIコア前年比マイナス局面は、過去と比べて教養娯楽や家具・家事用品、住居費の押し下げ寄与が大きい一方で、生鮮商品を除く食料や保健・医療、諸雑費といった低所得世帯の消費支出に占める比率が高い生活必需品の価格上昇率はむしろ加速しているという特徴がある。

○ 国内のインフレ率を判断するにはコアCPIの前年比が一般的に用いられるが、この統計では所得階層による消費構造の違いを考慮せず、一国全体の消費構造から判断するため、所得階層の違いによって消費者が感じる物価変動とかい離が生じる。

○ 全国のコアCPⅠを所得階層別に算出し直すと、年収200万円未満の低所得者層が実感するコアCPⅠは2007年4月以降前年比でプラスに転じており、年収1500万円以上の高所得者層が実感するコアCPIよりも前年比で+0.2%ポイント、2005年を100とした水準で+0.3%も高くなる。背景には、年収1500万円以上の世帯では生活必需品の購入割合が37%程度しか占めない一方で、年収200万円未満の世帯では生活必需品の購入割合が67%程度を占める消費構造がある。

○ 所得格差の拡大に加え、購入する財やサービスの価格が低所得者ほど上昇していることも高所得者層と低所得者層の生活格差を拡大させる要因となる。この状況で消費税率を一律に引き上げれば、低所得者層ほど消費性向が高まることで生じる消費税の逆進性の問題に生活必需品の値上がりが加わり、低所得者層の実質的な負担がさらに増してしまう。諸外国でも導入されているように、食料品などの生活必需品の消費税率を軽減する軽減税率を適用すること等により、低所得者層の負担を軽減する政策が必要だ。

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